
ちはら・じゅにあ●1974年3月30日京都生まれ。毎月トークライブ『チハラトーク』を開催中。DVD『6人の放送作家と1人の千原ジュニア』(RandC Ltd.)他、著書に『答え』『少年』(リトルモア)、『千原ジュニアの題と解』(太田出版)他、近著に『14歳』(講談社)などがある。
公式HPは、http://mycasty.jp/chihara/
ジュニアが面白いと思った人物とは?
樋口 映画とかテレビ番組とかで受け付けないものってあります?
ジュニア 昔と比べて、それは減ってきましたね。昔はめっちゃ多かったんですけど、今はまあそれはそれで面白いな、みたいな。
樋口 へ〜! 「面白い」と思ったものを自分もやってみたいなっていうのは?
ジュニア それはまた別ですね。ただ、頑なに拒絶する感じはなくなりましたね。
樋口 昔、ダメだったものってなんですか?
ジュニア う〜ん……あ、ハリウッド映画なんて、以ての外でしたね(笑)。だから、ホンマ観てないんです。あと、小っちゃい頃の話で言うと、僕らの世代やと『キン肉マン』がすごい人気やったんですけど、何が面白いのかまったく分かりませんでしたね(笑)。
樋口 あははは! みんながキン消し集めてた頃ね。
ジュニア はい。一切読んでないですね。
樋口 でも、絵本の『ぶんぶくちゃがま』だけは好きなんですよね。
ジュニア そうですね(笑)。あと、めっちゃ憶えてんのは中学校の入学式で校長先生が壇上に上がって、頭下げたときにマイクにゴーンってぶつけて、体育館がドッカーンなったときのことですね(笑)。え〜〜っ! このレベルで笑うんか?って。逆に僕が面白がって笑っているときは、他の奴は全然笑ってなかったですけど。
樋口 あははは! その頃、好きなテレビ番組って何だったんですか?
ジュニア その時はなかったですね。
樋口 同級生で面白い奴とかは?
ジュニア 明るくて、勉強もそこそこできる人気者のグループはありましたけど、そこのグループに僕、めっちゃ気持ち悪がられてましたからね(笑)。
樋口 あははは! じゃあ、ジュニアさんもその人たちを認めてなかった?
ジュニア 僕ですか? まったく認めてませんね(キッパリ)。
樋口 こいつらもこのレベルかと思った?
ジュニア はい。

樋口 こいつは面白いっていう人はいなかったんですか?
ジュニア おばあちゃんは面白かったですね、昔から。
樋口 一目置いてた人はおばあちゃんだった。おばあちゃんは面白いことに対して前向きな人だったんですか?
ジュニア そうですね、何かあると何か言う感じでしたね。
樋口 それって、おばあちゃんはウケてるっていう感覚はあったんですかね?
ジュニア それがあるから言い続けるんでしょうね、多分。なんか、とにかくいちいち言いたがりでしたね。新幹線の『のぞみ』ができたときに事故が続いたんですよね。そんときも「あのなんや、あれ最近よう事故ってる、『のぞみ』か『よそみ』か知らんけど!」って言うたりとか(笑)。なんか、絶対言たがりよんですよ。その1年後には芸人がまったく同じこと言うてましたからね。
樋口 あははは! 芸人が舞台で言うネタをおばあちゃんは1年も前に世間話でしてたんだ(笑)。今もおばあちゃんは面白いんですか?
ジュニア 今も変わらず言うてますね、しょうもないことを。
樋口 それをジュニアさんは受け継いでるんですか?
ジュニア 受け継いでると思いますね〜。あと今やと、やっぱり芸人仲間でしょうね。先輩も後輩もみんなにそれぞれ、そこはありますねー。
樋口 それは自分の感覚にないからってこと? それとも……。
ジュニア それもありますし、ちょっと似てんなーとかいうのもありますし。笑いって、相乗効果もありますからね。面白い奴とおったら相乗効果で笑いが広がっていくというか。僕、言葉が好きなんですよ。芸人とかとご飯食べてるときは、スパーリングしてる感覚かも知れないですね。
樋口 言葉遊び?
ジュニア いや、というよりもここにピッタリハマる言葉はなんや? なんかあんぞ? みたいな。辞典は結構見る方ですね。
樋口 具体的に言うと、どういうイメージなんですかね? オチに使えそうな言葉を探したりとか?
ジュニア そうですね。動きとか顔で笑いとられへんなっていうときに、やっぱり居場所はここ(言葉)しかないなって。
樋口 言葉と知識って、繋がってると思うんですけど、ジュニアさんはこういう知識を得たい、みたいのものってありますか? 例えば、たけしさんの「オレはマリー・アントワネットか!」っていうのも世界史を知ってるから出てくるボケじゃないですか。そういった意味でのジュニアさんが知りたいと思う、笑いの武器になるような知識ってなんですか?
ジュニア あ〜……なんでしょうね。でも確かに、知ってて「知らん」って言うことはありますけど、知らんくて知ってる風にはできないですからね。
樋口 『タモリのヒストリーX』なんかも知識が必要ですよね。あれはやってみてどうですか?
ジュニア 楽しいですね〜。かなり緊張しますけど(笑)。でも、ああいったスタイルの番組は向いてる方やと思いますね。
樋口 歴史には興味があるんですか?
ジュニア あんまりですねぇ(笑)。
樋口 あっそうなんだ! じゃあ、たまたま構造的に面白い!と思ったことを話してるんですか?
ジュニア そうです、そうです。面白いなと思うとすんなり入ってくるというか。僕、憶えることもかなり早い方なんですよ。暗記が好きなわけじゃないんですけど、芝居の台本もぱ〜っと一回読んだら、もう憶えれますね。
樋口 それって、構成で憶えるからなんですかね?
ジュニア そうやと思いますね。自分でも書いてるからやと思うんですけどね。どのセリフを一番言いたいのかっていうのも自分が書いてるとすぐに見えてきますし。





